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地震が来てもグラつかないようにしっかり押さえる工夫をして安心して眠られるようにしましょう。

取り付け方と注意点setting

取り付け方

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家具の底に安定板とノンスリップシートを敷く

・家具が滑り出ないように前側両端に安定板を10cmに切ってノンス リップシートを敷いて差し込む。地震の揺れを家具がつま先で踏 ん張るように。畳が沈んで前のめりになっているのを戻して、壁 に寄せるのも兼ねる。
・シートの摩擦係数は畳やフローリングに対しても2・5位あり、滑 らない 。(メーカー:八幡ネジ)
・家具は奥の壁下にある幅木にぴったり押し付けて置く。電線が這 っている場合は、挟まないように注意する。

ジャッキの取り付け

・アジャスターボルトのロックナットを上にあげておいてボルトを 隙間に入るだけの高さにしておく。
・家具の頭の奥側両端の骨のあるところにノンスリップシートを敷 いて、ジャッキ台座を壁に押し当てて置き、ボルトを指で左に回 して梁下にかける。(赤い印が出たら高さ不足なので取り換え)
・ボルトの頭のナット部を二面幅17mmのスパナで左から右へ回 す。先に指先で回して押し当てた所から二回り程度まで。スパナ
 にかける手先の力1~2kg.。これで押さえる力は100~200kgです
・ロックナットをさげて、スパナでしめて緩み止めをする。

くさびの取り付け

・先にカットして作ったくさびの中から隙間の高さにちょうど合う 組み合わせのものを2セット選ぶ。
・家具の奥側の両端にシートを敷いてその上にくさびの下半分の高 い方の端を壁に押し付けて置く
・上半分に水に濡らしたシートをのせて、今度は低い方の端を先に して、ずれないように押し込む。(濡らさないと滑り込まないの で。)*アンダーライン部は2012.12追記
・ハンマーで2,3回たたきこむ。

注意点、気付いたことなど

・家具と壁の間に隙間があるので、グラつかないように台座を壁に 押し当ててセットする。グラつき始めれば、運動エネルギーは弱 い所に集中して壊れたりはずれたりする。グラつかず、建物と一 体になって揺れれば被害はないのだからしっかり固定する。
・この家具の止め方は石組みのアーチ橋の仕組みに似ている。地震 の水平力がかかるとつま先のノンスリップシートと梁との間で家
 具自体が迫もち構造の部材になって、より強く支えあう
ことにな る。押さえ具はアーチを作るための予圧の役割をする。
・神戸の直下地震では揺れの最大値は818ガルだったというから重力に近い力が働いた。ということは、この部屋がぐるっと90°回って壁側が上になった時に家具が落ちてこないかどうかということだと気が付いた。上の写真のベニヤ板と壁紙のはがれた跡は以前、接着ゲルタイプの転倒防止具を取り外したときのもの。どれだけ強力な接着材も相手の地の方がはがれやすければ、あてにできない。
・上の二つの転倒防止具(あるいはほかのものでも)をセットした後、思いっきり揺すってみて下さい。少しでも ぐらつくようなら落第。びくともしないようでないとあてにはならない。また一週間後緩んでいないかどうか確 認する。畳であれ、フローリングであれ時間がたつと沈みますから。緩んでいれば締めなおす。
・その後年一回の防災週間には、訓練などには参加できない戸にも、緩んでいないかチェックを呼びかけよう。

スタイロエースのクサビの取り付け

・隙間の寸法とその中心に1/10 勾配を罫書き、ノコでカットする。


・家具の奥側の両端にシートを敷いてその上にくさびの下半分の高 い方の端を壁に押し付けて置く
・上半分に水に濡らしたシートをのせて、今度は低い方の端を先に して、ずれないように押し込む。(濡らさないと滑り込まないの で。)
・板をあてがってハンマーで2,3回たたきこむ。

・色合わせした壁紙を貼って化粧する

家具転倒防止―経験交流サイト

管理者:篠原 進
メールアドレス
r-shinohara@coral.broba.cc

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ハイチェスト家具をコの字型台座付アジャスターボルト+長い角材で押さえる                                   
石膏ボード壁裏の間柱にL型金具で止める場合

 木造家屋やマンションの間仕切り壁に止める場合の基本形
 


 手順として大事なことが3つあります。
1)出来るだけかべにピッタリくっつける。コードやコンセントがある場合には挟まないよう、板や発泡スチロールを背中に貼ってガタツキをなくす。
2)家具底前面両端に安定板とノンスリップシートを敷く。
3)その上で壁裏の間柱を下地探しで探し、L型金具で固定する。 
・L型金具は厚さ3mmのもの。家具天板がベニヤで弱く側板しか強度の無いときは、巾の狭いものを使用する。
・ネジは先端がキリになっている”ドリルネジ”を使う。木ネジでは下穴を開けてからでないと木割れするので。
 ネジ径は3.5〜4mm,長さは効き代15〜20mmとれる長さのものを選ぶ。石膏ボードの厚みを考慮して40mm、間柱が軽量鉄骨の場合25mm、家具側25mm位が 必要。
L型金具が使えない場合ー壁から離れているとき、鴨居との間で引っ張る時など
   ワイヤーとターンバックルで引きつけ固定、アイストラップと結束バンドで引き付け固定など
                


 
使用する工具類  クサビは家具を持ち上げて滑り止めを敷くときに滑り落ちて指をつぶす危険を避けるため、隙間に差し込んで作業するためのもの。

家具転倒防止をしたいと思っても、「中身を出して整理をしないといけない」という事で二の足を踏んでしまう方が多いのが現状です。でも
これだけの工具があれば、中身を出さなくとも持ち上げたり少しずらしたりして、即そのまま固定することが出来ます。
町会、自治会、管理組合などで防災機材の一つとしてそろえておいて各戸に貸し出すと役に立ちます。
これまでの100例程の集計では、マンションで家具数5~10箇所で器具・材料費\5,000、戸建てで家具数10~20箇所で\10,000程度でした。作業費は自分でやるのを基本とすれば、\0です。手伝ってもらった場合は、次に他の人をお手伝いすることで返しましょう。
機材の選定やホームセンターなどで買う時の概略値段など、詳しいことはリーフレット、パンフレットにまとめてありますので、参照下さい。